大和流整体院

私が施術の上で考えていること

私が施術の上で考えていること

2026/07/13

私が施術の上で考えていること

「姿勢」は筋力ではなく、関節が脳に送り続ける情報で決まる。

私たちが立つ・座る・歩くという動作のほとんどは、「意識」ではなく無意識下の姿勢制御システムによって維持されています。

その中核を担うのが**関節受容器(Joint Mechanoreceptors)**です。

関節包や靭帯には、Ruffini終末・Pacinian小体・Golgi様受容器・自由神経終末などの機械受容器が存在し、関節角度・関節速度・牽引・圧縮・張力などの情報を常に検出しています。

この情報は**Ⅰa・Ⅱ・Ⅲ群求心性線維(Aα・Aβ線維)**を介して脊髄後角へ入力され、その後、

・脊髄小脳路(Dorsal / Ventral Spinocerebellar Tract)
・後索-内側毛帯系(Dorsal Column–Medial Lemniscus Pathway)
・脊髄網様体路
・前庭系との統合

など複数の神経回路へ送られます。

特に重要なのが**小脳(Cerebellum)**です。

小脳は筋肉を動かす器官ではありません。

入力された固有感覚情報をもとに、

・現在の身体位置
・重心位置
・運動誤差
・予測される身体運動

を毎秒更新しながら、姿勢と運動を自動修正しています。

この働きは**フィードフォワード制御(Feedforward Control)とフィードバック制御(Feedback Control)**によって成り立っています。

さらに小脳からの情報は、

視床(Thalamus)

運動前野(Premotor Cortex)
補足運動野(Supplementary Motor Area)
一次運動野(Primary Motor Cortex)

へ伝達され、必要最小限の筋活動が出力されます。

同時に、

前庭器(Vestibular Apparatus)
視覚入力
筋紡錘・ゴルジ腱器官・足底・皮膚からの固有感覚入力

これらも統合され、

前庭脊髄路(Vestibulospinal Tract)
網様体脊髄路(Reticulospinal Tract)

を介して抗重力筋へ無意識に指令が送られています。

つまり姿勢とは、

筋肉で頑張って維持するものではありません。

固有感覚入力を中枢神経系が統合し、その結果として無意識に最適な筋活動が選択され続ける神経学的現象なのです。

関節の可動性が低下し、関節包や靭帯に存在する機械受容器からの情報が適切に入力されなくなると、脳は身体地図(Body Schema)を正確に更新しにくくなります。

その結果、

・姿勢が崩れる
・筋緊張が高まる
・代償運動が増える
・慢性的な痛みにつながる
・疲れやすくなる

こうした現象が起こる可能性があります。

だから私は、筋肉だけを見て施術をしているわけではありません。

私が目指しているのは、関節・筋・筋膜などを介した感覚入力がより適切に中枢神経系へ伝わる状態を促し、脳が本来持っている姿勢制御・運動制御の働きを発揮しやすい環境を整えることです。

症状だけを追いかけるのではなく、その症状を生み出している無意識下の運動制御システムに着目する。

それが、私の整体の考え方です。

人の身体は、「意識して動く」よりも、「無意識に制御される」時間の方が圧倒的に長い。

だから私は、脳が無意識に選ぶ姿勢そのものを変えることを目的に施術をしています。

身体を変えるとは、筋肉を変えることではない。

脳が受け取る情報を変え、脳が選ぶ運動を変えること。

それこそが、私が追求している整体です。

#整体


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